今回はいじめのトラウマと依存症のテーマを掘り下げていきたいと思います。
前回は自身の体験と借金との関係性について御話をさせていただきました。
自己分析によってフラッシュバックや、強いストレスを回避するための依存行動を自覚しましたが、如何にしてフラッシュバックを防いだら良いかを考え、今回はACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)に関係する本を読んだので心と頭の整理を兼ねて記事にさせていただきたいと思います。

アクセプタンス&コミットメント・セラピーとは認知行動療法の一つで、不快な感情や思考を無理に排除するのではなく、それらを受け入れて(アクセプタンス:受容)、自分が大切にしている価値観に基づいて行動をする事(コミットメント:関与)に焦点を当てている心理療法です。更にマインドフルネスを重視し、現在の瞬間に意識を集中させることを奨励しています。
目的としては心理的な柔軟性を高め、不快な感情や思考に振り回されずに、より充実した人生を送り、自分自身の価値観に基づいた行動を継続する事です。
うつ病、不安障害、慢性疼痛、ストレス管理、メンタルヘルス等に効果があると言われています。
これだけ書かれると抽象的でわかりませんよね。。
この本ではわかりやすくイラストを交えて説明して下さっていました。
結論から言いますが、今回の本も自分にとって本当に必要な本でした。今まで誰にも相談できずに悩んでいた事への大きな解決策を示してくれました。難しいテーマでありながら、わかりやすく執筆してくだった著者の方に心から感謝いたしております。
では、簡単に本の内容を紹介していきます。
PART① 自分の心の悩みは自分の心が作っている
日々生活していると、様々状況で思考が動きます。
ポジティブであったり、ネガティブであったり。
著書の中ではポジティブな考えを『白いマインド』
ネガティブな考えを『黒マインドさん』と呼んでいました。
例えば
白マインドさん:「うちの子、天使みたい。可愛すぎて食べちゃいたい。」
黒マインドさん:「うちの子、勉強できないし、この先大丈夫だろうか。」
なぜ、一つの事に対して様々な考えが出てくるのでしょうか。
それは人類の進化とも関係性があるという事です。太古昔、周囲に猛獣がいて弱い人間は生き残るために危険察知能力を研ぎ澄ませて生活をしていました。注意深く周囲を警戒し、不安・猜疑心・粗探し、それは全て生き残るために培われたものです。それが現代に至るまで引き継がれ、一つの物事を様々な視点での捉える事につながっています。
物事を様々な視点で捉えるのはリスクマネージメントの観点からも重要だと思いますが、ネガティブな考えが偏ると、場合によっては自分を苦しめてしまう可能性もあるという事です。
マインドさんが語る物語は真実とは限らない
色んなマインドが沸き上がってくる中で、時には過去の失敗映像が鮮明に描写されることがあるかと思います。ただ、それが真実とは限らないという事です。状況によっては貴重なアドバイスとしても作用すると思われますが、場合によっては行動を妨げる事にも繋がります。
自分も置き換えるならば、仲良くなりたいなと思う方がいたとしても虐められていた時の他人に対する不信感がフラッシュバックして無意識に心の壁を作ってしまう部分は少なからずありました。
そしてネガティブなマインドが強く作用すると、真実でない物語に囚われるようになり、本当に必要な事が出来なくなってしまう事があります。
それをACTでは『フュージョン』と呼ぶそうです。
マインドが作り出す物語と真実が融合して、混乱している状態ですね。
心の声に耳を傾けるのは悪くないけども時には惑わされる事もあるので、話半分ぐらいに置いておくのが良い付き合い方となります。
ネガティブ思考は追い出しても、またすぐに戻ってくる
自分も経験がありますが、過去のフラッシュバックが起きるとなるべく考えないように封じ込めるように念じますが、消えてくれませんし寧ろもっと声が大きくなります。意識がかえって意識を生むので無理に追い払わずに共存の道を歩むのが適切な対応という事です。注目しないでそっとしておく、そうしておくと確かに自然に消えて行く感覚がありました。
『フック』を認識する
『フック』とは、心を釣り上げてしまう考えや感情です。たちまちに連れていかれしまうイメージです。瞬く間に、その考えや感情に取り込まれてしまう事を指します。
例えば、
『私は太っている。だから痩せるための努力をしなければならない。それができない自分はダメな人間なのだ』等。
過去のつらい体験や未来への不安、自分への否定、他者を心配する気持ち等に心が囚われてしまうと、今、目の前の小さな幸せがあったとしても受け入れる事が出来なくなってしまいます。
行き着く先は『私は痩せるまで幸せにはなれない』と思い込んでしまうのです。
また、痩せることに必死になり心や体を病んでしまう事へつながってしまいます。
重要なのは、自分が『フック』されている事に気が付く事です。
囚われそうになった時に『本当は何を求めていたのか』を落ち着いて考える必要性があります。
一方的な考え方にフックされないよう、『正しいか正しくないか』よりも自分の人生にどう及ぼすかを冷静に考えることが大事であるという事です。
まだ、書く内容はございますが長くなってきたので、続きは次記事へ引き継ごうと思います。
柔軟性がある考え方を学び、自分の心を楽に出来るようになりたいと考えています。そして、上手なストレスとの付き合い方が出来るようになれば良いなと思っています。
今回も最後まで読んでくださった方々、ありがとうございました。
今後も引き続きよろしくお願いいたします。